3歳までに脳の神経回路をつくる!母語でのコミュニケーションが大切

生育環境の違いが脳の質と量を決定づける

生育環境の違いが、神経回路の質と量を決定づける例として狼少女の一件があります。
1920年のインドでの出来事です。
生まれた直後に狼に連れ去られ、狼に育てられた少女2人が村人に保護され、シング牧師に育てられた記録が養育日記として残されています。
推定1歳半で保護され、アマロと名付けられた少女は、人間の生活に適合できず、3歳前に病死してしまいます。
もう1人の女の子は推定8歳で保護され、カマロと名付けられ、16歳まで成長しました。
狼少女たちは、大事な乳幼児期を狼のお母さんに育てられたために、体は人間でも、脳の神経回路は狼のレベルになってしまいました。

カマロも結局、人間社会に適応できませんでした。
8歳で人間の社会に復帰して6年後、すなわち14歳の時にしゃべれた言葉が30語前後だったそうです。
夜になると月を見て遠ぼえします。
ちょっと急ぐ時には、四つ足になります。
ものを食べる時には、狼のように口で引きちぎって食べます。
終生、狼の習性はなりませんでした。

ところが、逆にそのことに教育の可能性を見つけたのです。
つまり、3歳までは、お母さんを含め、親から与えられた環境から学んでしまうということです。
その環境を子どもは選択できません。
意識するしないにかかわらず、親が与えた環境の影響を確実に受けるのです。
親の意識が高く、子どもに与える環境のレベルが高ければ、子どもは高く伸びるのです。

ところが現代では、家庭に親がいません。共働きでほとんど不在です。
また、いても親の意識はかなりの割合で外に向いています。
子どもに向かっていないのです。
これでは、子どもに良い環境を与えることは難しくなってきます。

お母さんとの母語でのコミュニケーションが非常に大切

最近のNHKの科学番組において、生まれてから1歳前 までが脳の密度が最高になる公表していました。
だとすれば、胎児期から1歳までが最重要の時期になります。
この時期に、お母さんしっかりと子育てをする態勢をとってほしいと思います。
理想的には3歳ぐらいまでは、お母さんの手元で育ててほしいのです。
それができなければ、せめて1歳まではお母さんの手元で子育てをしてください。
生まれ出た子はすぐ、お母さんの声に反応します。
しばらくの間は、鳴き声とか身振り手振りでコミュニケーションをとっています。
そして、次第にお母さんのものまねをしていくようになります。

子どもはお母さんの声をまねながらコミュニケーションをとっているのです。
そこに介在している言葉は、お母さんの使っている言葉、すなわち「母語」といわれているものです。
子どもは母語によってお母さんとの会話をしているわけです。
この母語でのコミュニケーションは非常に大切なのです。

まず、母語を豊かに育てることです。
そうすれば、コミュニケーションの基礎力が高まり、将来の大きな力になります。
母国語の基には、母語が存在するという認識をもちましょう。

次回は、悪の連鎖を断ち切る方法についてお伝えします。

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